50代後半からの英検1級合格法 第3回(英作文編その①)

英作文は「型」が大切

英検1級のWriting試験は、やり方次第で十分に得点源になると思います。

しかし、TOEIC のListeningやReadingを中心に英語学習を進めてきた人にとって、Writingは最初はかなりハードルが高いのではないでしょうか。私自身がそうでした。そもそも英語で自分の意見を書くこと自体に慣れていませんでした。さらに英検1級では意見論述問題(エッセイ)で200から240語、TOEIC Writingの最後の問題(意見を記述するエッセイ)では300語以上など、一定以上の語数を書く必要があります。最初の頃は「そもそも字数が足りるのか」という不安ばかりでした。

しかもそれぞれ出題されるテーマもかなり難しいと思います。

例えば英検1級では、2023年第2回で次のようなテーマが出題されています。

“Do social welfare programs help reduce inequality in society?”

「社会福祉制度は社会的不平等の是正に役立つか」というテーマですが、このようなことを日本語で突然聞かれても、すぐに論理的な答えを出せる人は多くないと思います。実際、私もそうでした。しかし、それでも毎年英検1級のWritingを突破する人はいます。

つまり、これは才能だけの世界ではなく、きちんと対策すれば突破できる試験だということです。しかも、苦手意識を持つ人が多いからこそ、逆に得点源になる可能性もあります。

そこで今回は、私が実践した英作文対策についてお話ししたいと思います。

ポイントは次の3つです。

1.英作文の「型」を身につける
2.毎日の学習の中で英作文の時間を確保する
3.普段の日常から英作文の訓練をする

 

  • 最初に重要なのが、「型」を持つことです。

英作文は自由に書くように見えて、実際にはかなりパターン化できます。

基本は、

  • 序論
  • 理由①
  • 理由②
  • 理由③
  • 結論

という流れです。

*「基本は3つの理由(※文字数制限によっては2つの場合もありますが、まずは要素を出し切る訓練が大切です)」

 

  • 「どちらの立場に立つか」で迷わない

例えば、「生成AIの発展によって人間の仕事は奪われるか」というテーマがあったとします。

この場合、まず賛成か反対か立場を決めます。この時に重要なのは賛成か反対かで迷うのに時間を使うのではなく、賛成でも反対でもよいので思いつく理由をそれぞれ3つ思い浮かべることです。例えば仮に反対の意見だとして、反対の意見を2つまで思いついてあと1つが見つからないとします。そのときにあと1つを考えるのに時間がかかるのであれば、同時に賛成の理由も3つ考えます。賛成の理由が3つ先に浮かんだのであれば、その解答は賛成として解答作成に進むべきです。試験では賛成か反対かで採点が決まるのではなく、それぞれの立場で記述された理由が論理的で根拠があるかを問われています。生成AIの発展について真剣に考えていては時間が足りなくなるリスクがあります。この試験問題ではあなたの本来の考えを聞かれているのではなく、与えられた設問にきちんと応えることができるかを試されています。限られた時間内で最大の点数を獲得することを優先し、与えられたテーマに賛成でも反対でもよいのでできるだけ早く3つの理由を論理的に記載することを優先するのがよいと思います。

 

  • 切り口(フレームワーク)で理由の重複を防ぐ

例えば、「生成AIの発展によって人間の仕事は奪われるか」というテーマで賛成の立場であるなら、

  • AIは高精度で資料作成やチェックを行える
  • 調査や分析を短時間で行える
  • 人件費や外部委託コストを削減できる

などです。

重要なのは、それぞれの3つの理由がダブらないことです。

例えばこの時の理由として私は

  • 品質
  • 時間
  • コスト

という3つの切り口で整理していました。理由を頭に浮かべるときに最初はランダムに考えますが、その理由がこの切り口のどれに入るかをチェックします。例えば、AIによって情報収集の時間を短縮できる。AIによって会議の議事録の作成する時間を省くことができるという2つの理由を思いついたとします。しかし「時間」短縮という視点ではこの2つの理由はダブっていることになります。理由を3つ考えるときに切り口を2つしか埋めることができないのであれば、切り口そのものを見直す柔軟性も大切です。

英作文では、「英語力」だけではなく、「論理的に整理する力」も見られているのだと思います。

そして、こうした型を事前に準備しておくことで、本番でゼロから考え込む時間を減らすことができます。

英作文は、感覚だけで戦うと本番で崩れやすいです。

だからこそ、まずは「型」を持つことが重要でした。

 

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