次に3つ目のポイントである「普段の日常から英作文の訓練をする。」についてお話します。これは英語力とは直接関係はないかもしれませんが、英作文においては非常に重要な要素となります。例えば「生成AIの発展に伴って、人間の仕事は奪われますか」というテーマに対して、そもそもAIとは何かとか、AIが人の仕事を奪うとは何かについて全く知識がないとその時点でテーマに向き合うことができなくなります。もちろん試験なので本番当日に自分とはほぼ縁のないテーマが出題されるケースはあります。ただそうした状況でもきちんと解答を書かないと点数がもらえません。よっておすすめの練習方法は、普段の日常生活から自分でテーマを見つけて、賛成、反対それぞれについて3つの理由を瞬時に頭に描く訓練です。テーマについてはChatGPTなどの生成AIに「英検1級やTOEIC Writingで出題されそうなテーマを出してください。」と入力するとよいものが出てきます。もっと具体的に「TOEIC Writingの初級レベルで出題してください。」「点数レベルで例えば200点中150点をクリアできるレベルで出題してください。」とお願いしてみるのもよいかもしれません。
今から3年前、生成AIがまだ現在ほど発展していなかった頃はネット検索で過去の出題テーマなどを調べていたこともありました。いまはAIが過去の出題ケースから類推して今後出題されそうなテーマを出してくれますね。またニュースなどで取り上げられる話題について自分でとっさに考えるのもよいと思います。例えば、電気自動車が普及し始めているというニュースがあれば、自分で「電気自動車の発展は環境によい影響をもたらすか」というテーマを設定し、そこから賛成、反対の理由を3つずつ考えるわけです。これは日常の生活の中でもできる訓練かと思います。その時に注意したいことは、2つです。1つめは「切り口」を意識すること。2つめは賛成と反対の立場でそれぞれ3つ考えるということです。
「切り口」とは論理的に考える柱のことを意味しています。例えば以前のブログでご紹介した事例では、「生成AIの発展によって人間の仕事は奪われるか」というテーマで、「賛成」の立場で、その理由を品質、時間、コストの3つでAIの発展を説明しました。これはQCDと呼ばれる考え方でQuality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)を使ったものです。こうした切り口は英作文だけでなく、普段の仕事や他の試験などにも役に立ちます。例えば利益を増やしたいときに、売上をあげるのか、コストを下げるのか、また売上を上げたいときに客数を上げるのか、客単価をあげるのか、客数を上げるときに新規顧客を増やすのか、既存顧客の来店回数を増やすのかといった具合です。これは英語だけでなく普段の仕事や学習である程度慣れておく必要があります。また理由を複数書くときにそれらがダブっていないか、粒度がそろっているかを確認するときに切り口は役に立ちます。よってこれらを日常生活の中で鍛えておくのがよいかと思います。このあたりのチェックも3年前は実際の先生に添削してもらっていましたが、いまはAIが短時間でチェックしてくれますね。
また、テーマに対する理由については普段の学習から賛成、反対のそれぞれの立場で理由をそれぞれ3つ書く練習をしておくことがおすすめです。たとえば、「AIの発展に伴い、人間の仕事は奪われるか」のテーマについて賛成として品質、時間、コストの観点で3つの賛成理由をあげましたが、反対意見としては例えば、AIはまだ精度が低いので品質に不安定さが残る、AIは責任を取ることができないので人がチェックをしないといけなくなり時間は短縮できない、AIは導入コストが発生するが、必ずしもコストダウンにつながるわけではないなどです。賛成と反対のどちらが正解ということはありません。賛成、反対のそれぞれについてその理由が論理的で納得性があるかがポイントであり、こうしたことは普段から慣れておかないといざ試験本番では体が反応できないということです。余談ですが、こうしたことは、普段から繰り返しておかないと、本番ではなかなか対応できません。英語の試験対策はスポーツに似ていると思います。設問に対して頭ではなく体が反応できるレベルまで反復練習を繰り返しておくことが重要かと思います。

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