Writing対策では驚異的な精度を見せたAIですが、舞台が「音」の世界、つまりSpeakingやListeningに移ると、その表情は少し変わります。
Speaking:構造は同じ、だが「入力」に壁がある
TOEIC Speakingの最難関は、与えられたテーマについて45秒で準備し、1分間でスピーチする問題です。結論から述べ、理由を添えるという論理構造はWritingと全く同じ。つまり、AIによる「構成案のチェック」は非常に有効です。
しかし、実戦練習において最大の壁となったのは、AIの「耳」でした。 PC版のChatGPTでは音声を十分に拾いきれないことがあり、私はスマホアプリ版を併用しています。スマホに向かって話し、その音声を文字起こしさせてから、PCで論理分析にかけるという二段構えのワークフローです。
ここで苦労するのが、自分自身の発音の課題です。正しく発音したつもりでも、AIが別の単語として認識してしまう。あるいは、明らかに正しく発音しているのに、AI側の処理でこぼれ落ちてしまう……。 前回のブログでも触れた「アナログで精緻なプロの耳」による添削の重要性を、ここでも改めて痛感することになりました。
Listening & Reading:公式問題集をAIで拡張する
一方で、LR(Listening & Reading)試験においては、AIは「究極の解説者」になります。 私は公式問題集で間違えた箇所を画像として読み込ませたり、疑問点を直接入力したりしています。
特筆すべきは、問題集の解説には載っていない「なぜこの選択肢はダメなのか?」という私の個人的な疑問に対し、AIが即座に、かつ納得感のある説明を返してくれる点です。 ただし、ListeningにおいてAIがたまに正解を誤認したり、「事前に正解を教えてほしい」とAI側から頼まれたりすることもありました。音データそのものの分析には、まだ改善の余地があるようです。
AIを「盲信」せず「活用」する
現時点での結論として、SpeakingやListeningにおけるAI活用は、まだ「補助輪」に近い状態かもしれません。 しかし、AIの進化スピードは凄まじいものがあります。大切なのは、AIの得手不得手を理解した上で、自分の学習プロセスにどう組み込むか。
次回は、私が実践している「学習データの蓄積」と、AIを真の「伴走者」に変えるための戦略についてお伝えします。

コメント
COMMENT